ランドセルができるまでの5つの工程を紹介 国内工場で手作りされたランドセルにこだわる理由は?
目次
お子さんの小学校生活に6年間寄り添うランドセルは、どのように作られているのか気になる方も多いでしょう。
ランドセルは大きくわけて、5つの製造工程で完成します。
今回はランドセルができるまでをくわしく解説していきましょう。
新しいモデルとして作られたランドセルは毎年早い時期に完売することもあるので、ランドセルができる工程とあわせて、ランドセルを選ぶお客様から見た購入までの流れも紹介しますよ。
1.ランドセルはどうやってできるの?製造工程を解説
ランドセルづくりは基本的に、以下の流れで行われています。
各ランドセルメーカーや工房によっても細かい違いはありますが、大まかな流れは同じなのでくわしく解説していきましょう。
1-1.ランドセルのデザインや新色などの企画を行う
毎年ランドセルメーカーでは、新作のランドセルを発表しています。
今はランドセルの色だけでも多くの選択肢があり、その年の流行や子どもたちの好きなキャラクターをイメージして新色やデザインを考えていますよ。
また、近年では小学校で配布される教材のサイズが「A4クリアファイル」から「A4フラットファイル」に移行していることを受け、新作ランドセルは各メーカーで横寸を10mmほど大きくしています。
さらに、2019年から始動している「GIGAスクール構想」に基づき、小学校でも生徒1人につき1台ずつタブレット端末が配布されていることに対応し、ランドセルにもタブレット端末専用のポケットや、衝撃緩和材を底板に取り入れるなどの工夫がされています。
小学生のお子さんがより便利に楽しく登校できるように、今の時代にあわせたランドセルを考えるところからスタートしますよ。
1-2.ランドセルの生地を裁断する
新作ランドセルのデザインや機能面が決まったら、ランドセルを作るための生地を決まったかたちにあわせて裁断していきます。
ランドセルを作るためのパーツは数百にも分かれており、部位によっては機械だけでなく、手作業で裁断することもあります。
ランドセルのパーツを裁断する作業は、ミリ単位のズレでも組み立てたときのバランスや強度が変わる大切な工程です。
金型やレーザーなどを用いながら、熟練した職人が丁寧に作業していきます。
1-3.ランドセルのパーツを縫製・加工する
裁断されたランドセルのパーツは、大まかな部分ごとに縫製されていきます。
また、パーツによっては刺繍や型押しなどのデザイン加工を行うこともあります。
ランドセルを6年間という長い期間ずっと美しいまま保てるように、傷みやすい部分に補強のテープを巻いたり、補強芯を組み込んだりするのも大切な加工作業のひとつです。
1-4.ランドセルのパーツを組み立てる
加工を施されたパーツを、ランドセルの形に組み立てていきます。
アーティファクトのランドセルは、以下のようにパーツを組み合わせていきますよ。
- 前ポケット部分を組み立てる
- 大マチ部分を合わせる
- 背カン・背あてを合わせる
- かぶせ部分を合わせる
ランドセルでまず始めに組み立てる前ポケット部分は、ランドセル全体のバランスを左右する大切な箇所です。
職人がバランスを見ながら、手作業で組み立てていきます。
また、荷物などを入れる大マチも6年間使ううえで頑丈さを求められる部分なので、丁寧に組み立てることが要求されます。
背中部分の背あてや肩ベルト、ランドセルの顔ともいえるかぶせ部分、ファスナーやフック、ナスカンなど細かい部品をつけて、ランドセルの形に近づけていきます。
1-5.ランドセルの仕上げ・検品を行い完成
ランドセルを組み立てたら、製造過程でついた傷や汚れがないか、強度や仕上がりの美しさに問題がないかを目視でしっかりと確認していきます。
ランドセルの完成後はきれいに磨き上げ、箱などに包装して、到着を楽しみに待っているお子さまの元へ出荷されていきます。
ランドセルは国内工場で作られているものがおすすめ
ランドセルは日本独自の通学鞄ですが、コストを抑えるために海外で裁断から縫製までを行い、作られた商品もあります。
たしかに、海外で作られたランドセルは1万円台~と安く購入できますが、できれば日本国内の工場で作られたものがおすすめです。
理由として、国内工場で製造されているランドセルにはランドセル工業会の認定証がつくという点があります。
ランドセル工業会の認定証は、以下の規定にすべて当てはまっている製品にのみ付けられ、6年間の保証が受けられますよ。
- すべての縫製が日本国内で行われ6年間の使用に耐え得るもの
- 日本鞄協会発行の「信頼のマーク」を縫着したもの
- 素材は皮革又は人工皮革とする
- 形状はかぶせ部が本体を覆う長さで縦型であるもの
- サイズは大マチ部分の内寸の縦(最高部)が31cm前後、幅が23cm前後であること
海外で大量生産されたランドセルは6年間という長い期間に対する保証がついていなかったり、丈夫さの要となる縫製や組み立てに難があったりする可能性も考えられます。
お子さんの小学校生活に寄り添うランドセルは、安心して長く使い続けられるようこだわって作られたものを選びましょう。
3.ランドセルの新作はできてすぐに完売することも!事前予約しておくのがベスト
多くのランドセルメーカーでは、毎年1月~3月頃に翌年4月入学児向けの新作のカタログを配布し、製造を開始します。
ランドセルメーカーやランドセル工房によっては、新作モデルを受注生産やオーダーメイドで作ったり、生産数を限定したりする場合もありますよ。
毎年早ければ、夏前には人気モデルから完売していきます。
希望するランドセルを確実に購入したいなら、各メーカーのカタログ配布後すぐに検討を始め、夏前までに予約をしておくと、欲しかったものが完売して買えないという事態を避けられます。
3-1.ラン活の流れ~ランドセルを選ぶ側のスケジュール~
ランドセル工業会が行った2022年度入学者を対象にした調査によると、ランドセルの検討を始めた時期は4月(年長さんに上がった時)に次いで、カタログ配布前の12月(年中さんの冬)が2番目に多いという結果が出ました。
また、ランドセルを購入した時期をみると、5月が最も多く、9月(年長さんの秋)以降は減少傾向にあります。
ランドセルの購入時期は毎年少しずつ早まっており、ラン活に対する親御さんの注目度が伺えます。
具体的にランドセルを選ぶ側からみた、ラン活スケジュールを確認しておきましょう。
- 年中さんの12月頃:各メーカーの公式サイトなどをチェックし特徴やカタログ配布時期を知る
- 年中さんの1月~3月頃:各メーカーの新作カタログ請求をし、検討する
- 年長さんの4月~6月頃:ランドセル展示会やショールームで実物を確認し、予約する
- 年長さんの秋~冬頃:ランドセル工場からできあがった製品が届く
希望のランドセルを予約しておけば、ランドセル工場で出来上がり次第、自宅や指定した店舗などに届けられます。
人気モデルは早いうちに売り切れてしまうので、ある程度情報を集めておいたうえで、新作カタログが発表されたらすぐに行動に移せるようにしておきましょう。
4.アーティファクトのランドセルは富山県の工場でひとつひとつ大切に手づくりしています
アーティファクトのランドセルは富山県の老舗ランドセル工場で、ひとつひとつ丁寧に製造しています。
アーティファクトは企画・開発時点から、子どもたちの個性や感性を伸ばす、時代にあったランドセルを目指してデザインや機能を考えています。
コンセプトは、「後ろ姿に、感性を。」
大人が見てもかっこいいと思えるような、デザインやアートに対する感度が高い子どもたちにお届けしたいという想いを込めて、ランドセルを作り上げました。
アーティファクトのランドセルのこだわりは、かぶせ部分に本来あるはずの鋲(びょう)が見えないデザインにも表れています。
本来、かぶせ部分を固定し強度を高めるために必要な鋲を、熟練のランドセル職人たちの努力と技術によって表に出さないように製造し、デザインの幅を大きく広げました。
もちろん、6年間大切に使っていただくための保証も付いていますので、ぜひ独創的なデザインや高い機能性をチェックしてみてください。